先日に続き【中庭で猫が遊ぶ家】の詳細をご紹介して行きます。
ファサードはこんな感じ ※屋根は展示の都合上作っておりません
通りに面したファサードはあえて出来るだけ閉じ、プライバシーを確保しています。
正面中央の横格子戸を開けると中庭があらわれ、その奥に住宅の入口(玄関)があります。
横格子戸は、人間の目の高さの桟は間隔を詰めて外部から中が見えにくいよう配慮し、下の方は逆に間隔を空けて足元に寄って来た猫が見えるように工夫しています(うっかり開けて猫が脱走していまわないように)
そして、 ん?引き戸の脇に… 何かいますね?
なんとなく所長似の猫さんが
ハイ、引き戸の横にはナント、通いの野良ちゃんのための避難所をご用意しました(笑)
雨や雪の日、台風の日、冬の寒い日、ここなら安心してゆっくり休めます。小屋の中には屋外用コンセントも設置してあるので冬はヒーターも使えてポカポカです。なんという贅沢。道路から2段ほど上がった高さにあるので水が入り込む心配もありません。
中庭は四方を囲まれているので、安心して猫ちゃんをお外に出してあげる事が出来ます。季節を感じられる中庭は猫だけでなく、人間にとってもとても心地の良いものです。
猫たちは木に登ったり、芝生でごろんとお昼寝したり、小さな虫を追いかけたり、花のにおいを嗅いだり、追っかけっこをしたり、自由にのびのびと過ごすことが出来ます。
人間だって、お茶を飲んだり、花を育てたり、ひなたっぼこをしたり、雪景色を眺めたり、中庭があるだけで都会にいながらまるで自然の中で暮らしているように季節の移ろいを感じられます。
リビングから中庭を見る
この家ではいわゆる「玄関」という空間は設けていません。土間で靴を脱いだらそのままリビングに繋がります。リビングには造り付けの階段状の収納棚があり、これは猫のための通路も兼ねています。
収納棚にはテレビなどAV機器を置いたり、本や来客用の食器、薬や文具などリビングの雑多な物を収納出来ます。階段状になっているので、猫はソファ側からトントンと上っていきます。途中、テレビ台の上辺りには窓があるのでそこでお外を眺めながらお昼寝するもよし。
模型の都合上、外壁を外して外側からリビングを見ている図です
photo by yutaka kamimura ”NEKOTORU”
階段家具を上がっていくと人間用階段の上部にたどり着きます。ここにも窓があるのでお外を眺めることが出来ます。そこから更に猫専用階段があり、こちらは2Fの寝室へと繋がっており、猫たちは自由に寝室に出入りすることが出来ます。
階段に面した寝室の室内窓を開けておけば猫はいつでも出入り自由
「先に寝てるよー」
階段下は床レベルより一段下げ、土間空間とし猫トイレを配置。段差があるので足に付いた砂を室内に持ち込みにくく、土間なので水を流して掃除も出来、清潔で便利です。壁際には換気扇を付けてニオイ対策を講じることも可能です。
床より一段下がっているのでリビングからトイレ本体は見えにくくなっています。
トイレはリビングなど人がいる場所に置きたくないという方もいらっしゃいますが、猫の排泄行為をチェックすることは猫の健康のためにとても大切なことです。排泄時に痛そうにしていないか、多頭飼いの場合はどの子がしたのかなど、ある程度監視出来た方がベストだと思います。ここならトイレ本体は丸見えにならず、猫の行動はチェックすることが出来ます。来客時だけはどうしても隠したい、という場合は何かしら目隠しを設置することも可能です。
ダイニングから中庭を見る
ほとんどの部屋が中庭に面しているので、どこからでも猫たちが中庭を満喫する姿を眺めることが出来、陽光と風の通る、人間にとってもとても快適なお家です。
2Fの詳細はまた後日に。
ご指摘ありがとうございます。
こちらは小さな模型、かつ実際設計している住宅の模型ではなくイベント展示用のもののためラフに作ったものです。
模型が小さいので実際の縮尺できっちり作るとかなり細かくなってしまうのであえてラフに作っています。
実際のお家の設計では当然ながら猫ちゃんが出られない寸法で作りますのでご心配なく 笑
この中庭の格子、上の方の間隔が大きくて猫が脱走しそうです。頭が通っちゃえば通り抜けれちゃいますから。無理やり出れちゃいそう。