今だから考えやすい在宅ワークスペースの作り方

新型ウィルスの影響で在宅勤務をされている方も多い今。
急に始まった在宅勤務に
「我が家にそんなスペースないよ~」
「こんなことならリフォームの時にワークスペース作っておけばよかった」
なんて思っている方も多いのでは?

そんな今だからこそ在宅勤務の問題点をあぶり出し、これから増えるであろう在宅勤務に備えて快適なワークスペースについて考え直すチャンスです。

ちょうど先日入った中古マンションのリノベーション案件でワークスペースのあるプランをご提案したので一つの例としてご紹介したいと思います。

専有面積:56.55㎡
家族構成:夫婦(40代)共働き

PLAN-A 家事も仕事も両立したい!キッチンに隣接するワークスペースプラン

こちらのプランは「室内干しスペースが欲しい」「共働きで忙しいので出来るだけ家事を楽にしたい」というご要望に応えて家事動線を重視したプランになっています。

洗濯が終わったら一直線に進みサンルームやバルコニーに干しに行きます。
まずこの「一直線」というのがポイント。水に濡れた重い洗濯物を持ってドアや壁、家具などの障害物を避けながらバルコニーやサンルームに辿り着くというのは大した事ではないようで積もり積もると意外とストレスだったりします。
障害物が無く、ススッと歩けるというのは気持ちよく家事をするために大切なポイントです。

気持ちの良い晴れた日には洗濯物はバルコニーに干します。その場合、室内干しスペースは気持ちの良いサンルームに早変わり。サンルームとキッチン間の壁には室内窓があるので、もちろん風を通すことも可能です。

洗濯物が乾いたら取り込んでそのまま奥のワークカウンターで畳んだりアイロンがけしたり。広いカウンターなので作業効率も◎。キッチンで煮物などお料理をしながら同時進行で洗濯物の片付けが出来ます。

洗濯物を畳んだらすぐ後ろのウォークインクローゼットへ。夫婦2人分の衣類は全てここに収納するため、あっちの部屋こっちの部屋へと仕分けをする必要もありません。お子さんがいるご家族の場合も、最近はこうした家族全員の衣類を一か所にまとめる「ファミリークローゼットプラン」をご提案して喜ばれることが多いです。各自の部屋へ別々に洗濯物を運ぶのって意外とめんどくさいものなんですよね。

日中テレワークのスペースとして活用するのは長いワークカウンターの奥のスペース。キッチンからの流れに特に仕切りはありませんが奥まったスペースのため落ち着いて仕事が出来ます。

出窓に面しているのでパソコンで目が疲れたら少し遠くの外の景色を眺めてリフレッシュ。コーヒーを入れに行くのもキッチンがすぐそこなので便利です。
お料理を火にかけながらのお仕事も出来てまさに家事と仕事を両立。時間を有効に使えます。

ワークスペースの奥には書類やプリンターなどを置けるスペースも確保。
窓に面したワークスペースは外光が入り明るいのでメイクスペースとしても活躍します。

ね、忙しい主婦にはいいことばっかりでしょ?笑 こんなスペース私も欲しいなーと作りながらニヤニヤしておりました。
ちなみにこちらのお宅には猫ちゃんはいないのですが、猫と建築社のブログなので図面には猫にも登場して頂いております。仕事中とか絶対出窓に来るよね、猫 笑
猫飼いにとってはテレワークは結構嬉しかったりしますよね。ただ、どうやって自分を律するか?そこが問題ではあります 笑

こちらのプランも気に入って頂けたのですが、今回はもう少しワークスペースにプライベート感を持たせたい、ということで実際に採用されたのは次のPLAN-Bになりました。

PLAN-B 集中とリフレッシュどちらも大切 窓のあるワークスペース

こちらはパブリックスペースとプライベートスペースをわかりやすくきれいに区分けしたプラン。実にシンプルな間取りですよね。

シンプルな間取りはそれだけで部屋を広く見せる効果があります。
玄関に入って引戸を開けるとバルコニーを通して外の景色までスーッと視界が広がるのでとても開放的で奥行を感じさせます。引戸をフロストガラスが入ったものなどにすれば、暗くなりがちなマンションの玄関にも光を採り込めます。

一見収納が少ないように見えますが、壁一面に収納が確保できるのでかなりの収納力があります。(テレビ台兼)
カウンター収納の方が空間が広くスッキリ見えるのでおススメですが、物の多さによっては天井までの造り付収納にしても良いと思います。物が外にあふれ出ているよりは断然スッキリします。

プライベートスペースとの間仕切り壁はとても長く広いのでギャラリーのように絵を素敵に飾ることが出来ます。照明なども合わせて考えるととても素敵になると思います。今流行りのアクセントウォールなどにしても良いですね。
猫がいるお家なら迷わずキャットステップ、キャットウォークをつけまくりますよね 笑 ついでに寝室へのくぐり孔なんかも開けちゃいますねぇ(ΦωΦ)フフフ…

プライベートスペースに入ると手前にワークスペース、次にウォークインクローゼット、そして寝室になっています。
それぞれの空間にドアなどの仕切りはありませんが、クローゼットを挟むことで、例えばご主人は休日でお昼寝、奥様は仕事、というような場合などでもお互いにあまり気にならずに過ごせると思います(web会議などの時は別ですが)
介護などで在宅ワークをする時などにも、なんとなく気配は感じられつつ、集中もしやすいので良いかもしれません。

ワークスペースはやはり窓に面しており、疲れたら遠くの景色に目をやり少しリフレッシュなどもしやすくなっています。
在宅ワークにも色々あるとは思いますが、やはりパソコンに向かう作業が一番多いのではないかと思います。そうなると目の疲れから頭痛、肩こりなど様々な体の不調が蓄積されやすいので、1時間に一度でもパソコンから目を離し遠くを眺めることは疲れをたまりにくくするためにもとても有効だと思います。

私共のプランではワークスペースは比較的窓に向かうパターンが多いです。自分自身がデスクワークが多いこともあり、こうした明るく少し開放的な気分になれる環境が仕事場として向いているという実体験からくるものかもしれませんね。

吹抜けを挟んだ向こう側のピクチャーウィンドウからは八ヶ岳が見渡せる
羨ましいほど最高のロケーションのワークスペース
写真では少しわかりにくいが、奥に見える窓沿いの長いカウンターがワークスペース
子供たちの勉強用デスク、たまにお父さんのワークスペースにもなる家族共用のカウンターデスクだ
写真右側には子供部屋があり、廊下を挟んで設置されたカウンター収納(写真手前)には教科書、本、ランドセルなど子供たちの道具がたっぷり収納出来る

一直線で物干しスペースやバルコニーに行けるスッキリした動線、洗濯物を畳んでクローゼットにしまう動線はPLAN-Aと共通。
少し気をつけたいのは室内干しをした時の部屋の湿度対策。湿度コントロールをしてくれる内装材を使ったり、換気扇を設置したり、窓を少し開けて換気をよくするなどの対策は必須です。

図面には描いていませんが、LDKとの間仕切り壁の寝室側に折り畳み式の家事カウンターなどを作っておくと洗濯物を畳んだりアイロンがけをしたりするのに便利ですよね。もちろんワークスペースがその機能を兼ねることも可能です。

参考に出来るサイト

いかがでしたでしょうか?
皆様が快適なワークスペースを作るために少しでも参考になれば幸いです。

世界最大級の家づくりとインテリアデザインのプラットフォーム「Houzz」では書斎・仕事部屋に関する特集記事がたくさん掲載されています。
世界中のおしゃれなインテリアデザインの写真が豊富なのでおススメのサイトです。ぜひ見てみて下さい。

Houzzの猫と建築社のページでは「窓のあるワークスペース」というアイデアブックを共有していますのでそちらもぜひ参考になさって下さい。

少しでも快適な仕事環境を作って、なんとかこの国難を乗り切りましょう!
ワークスペースの作り方など、どうしてよいかわからないという方はいつでもご相談下さい。出来る範囲でお応えさせて頂きます!

ただし「猫がかわいくて集中できないんですけど…」というご相談には乗りかねます。それだけは私自身全く解決出来ていませんので 笑

※ご紹介のプランにはいわゆるダイニングテーブルはありませんがお施主様のご要望によるものです。
※図面の中に我が家の「千葉ちゃん」と「うにちゃん」が隠れています。見つけてみて下さい 笑(猫と建築社のinstagramを見て下さってる方ならわかるかな~)

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